初心の会〈12月4日)

今年度3月まで 日本聾話学校の校長先生をしておられた川田殖先生のお宅で 木村素衛先生の論文の読みあわせをした。木村先生は京都大西田幾多郎門下で、長野県下の先生方に情熱を持って教育論を講演して歩き その途中風邪をこじらしてなくなった方である。今から60年も前のことであるが。その中でルソ- カント フィヒテ ヘ-ゲルなど コレまでの私の人生の中ではちらっと背表紙を見たかもしれないがはるかかなたに遠のいていた哲学者 およびゲ-テ ノヴァ-リス の文学作品が登場してくる。若い頃だったら、たとえ義務であっても読めなかった。それらが川田先生の解説で不思議なほど噛み砕かれ、また自分の経験の中に投影され、そこに集う人の悩みを分かつことで深く心に落ちていく。一人では難解な文章がこんなにもクリアになっていくことの喜びを感じないではいられない。でも やはりカントはなかなか難しい。けれど読んでみようという気にはじめてなった。カテゴリ- 認識論 何気につかっているそういった言葉 批判の意味 そういう一つ一つの積み重ねで 時間はかかるかもしれないが とにかくまずは三大批判に取り組んでみたくなった。今の気持ちがなえないうちに インタ-ネットでカントの書籍を注文しよう。  ちなみに私は木村先生の論文を読むまで、名前も知らなかった ノヴァ-リスの「青い花」という本 出来れば若い人たちに読んで欲しい気がする。結局エミ-ルも上巻でおわっているなあ、ファウストも買ったまま。いったい川田先生もそうだがそれらすべてを読破してきた情熱 意欲はどこから沸いてくるのだろう。限りなく自省。次回のこの会までに 私はどれだけの書を読み進められるだろう・・。
今日の収穫は 真実の認識に対する考え方 とらえかたについて。