16:00~ プレ・リトミックとソルフェ-ジュ(5歳)

マリ-・プリシア先生 9月からの新学期で集まった初めてクラスの5歳児15名。 初めてまだ数回なので、とおっしゃっているのに、子どもたちは元気だしピアノの音に対する反応もすばらしい。授業に「ソルフェ-ジュ」としてあるだけあって、音程や音階、高い低いのエクササイズがちりばめられている。さらにフレ-ズを視覚的にとらえたり、それぞれの活動が「なるほど!」の連続。そして何より子どもたちの1年後に期待を持って授業をしているのだ。(今、できていないことは気にしない) PM18:10 ホテルにて 本当にたくさんの大切なことが頭とからだにシャワ-のように降っていた一日。 子どもたちとかかわる先生のこだわり、学院長のシルビア先生はじめ、皆さんの私たちを迎えてくださる気持ち、そういうことから始まって感激感動の一こま一こまだった。 それにしてもフランス語を勉強したい。 通訳を介してではなく直接分かったらどんなに素敵だろう。 素足で学院のホ-ルを歩く感触。そしてマル-先生とペアでできたこと。全部に感謝です。 ここに来ることができてよかった。

10/29 13:30~実技

マル-先生の授業 マル-先生ははっきり言って年齢不詳です。なぜなら、見た目は穏やかなグランマという感じだからです。ところがピアノを弾くと、何十色もの音色を奏でるピアニスト、ウォ-ミングアップの柔軟を見ていると、からだがしなやかでやわらかい、そして動きながら発する声(歌声)の息はどこまでも長い・・。そしてここが一番なのですが、愛に満ちた先生です。このことをうまく説明するのは大変難しく、どうぞいちどお会いして授業を受けてくださいとしかいえません。マル-先生の授業の前とあとで、私たち受講生一人一人の間にあった距離が一気になくなったのは確かで、何か魔法をかけられたようでした。  マル-先生がずっとおっしゃっていたこと:視線~日本人は特に人の目を見て語ることが苦手だと思うけれど、どうかしっかり視線を合わせる努力をしてください。呼吸~いつも呼吸してることが大切。呼吸の速さ深さ、それが感情表現につながる。失敗~失敗をしたときはッショックで落ち込むかもしれないけれど、とてもラッキ-だと思って。そこから得るものは失敗しなかった時よりはるかに大きい。特に先生が間違えたり失敗することは生徒にはとってもゆかいなこと。先生も失敗して。  この授業の最後にグル-プごとに発表したパフォ-マンスをみて「どのグル-プも全部素敵。すばらしい」と満面の笑みでおっしゃいました。それがどれだけ幸福だったか! 授業の詳しい内容は来月にでも月例で紹介してみたいです。特記事項:この授業の中で最初の2人組みのエクササイズで、私はマル-先生と組む幸せを手に入れました。どきどきして、とても楽しかったです。

10/29 10:45~講義

シルヴィア・デル・ビアンコ先生(学院長) マルティ-ヌ・ジャック=ダルクロ-ズ先生(E・ジャック=ダルクロ-ズの孫) ここではシルヴィア学院長が、ダルクロ-ズメソ-ドで大切なことについて、歴史やたくさんの写真、資料を提示しながら説明してくださった。 そういえば肝心なことを忘れていたが、フランス語での説明やレッスン、講義にたいして、すばらしい通訳をしてくださったのが、中明先生である。だんなさんはマレ-シアの方。 まだお若いのだけれど、ずっと私たちのために通訳、案内をしてくださった。女性としても人間としても憧れる。このあと、ウイ-ンやドレスデン、ヘレラウでたくさんのガイドをしてくださる方々と出会うが、どの人も忘れられないほどすばらしい方々だった。馬淵先生や杉本先生がずっとリトミックをしてきた中でできたコミュニケ-ションの結果として、人もまた集まるのだということを今改めて確信している。 私たちはリトミックの中でT(時間)S(空間)E(エネルギ-)をいつも意識する。この講義中学院長はもうひとつ大切なこととしてFormをあげた。つまりからだは一番最初の楽器であること。耳だけでなくからだ全部で聴くために筋肉の感覚が重要になってくる。筋肉が音を聴きとる力をもつようなからだ(Form)をつくっていく必要があるのだ。 リトミックは「からだ」と「音楽」と「仲間」(=社会性)のくみあわせによってなされるコミュニケ-ションの教育であることをまた改めて教えていただいた。 学院はこれからの提案として、慈善団体とタイアップして、リトミックレッスンを受けることができない貧困家庭の子どもたちのリトミックの場をつくること、高齢者リトミック(これは今も病院や学院で行っているが)をさらに発展させたいこと、そして生後6ヶ月からのリトミックを準備中であることをあげた。 またダルクロ-ズの孫であるからこその内輪話、E・ジャック=ダルクロ-ズに関する笑い話も、マルティ-ヌ先生から伺うことができた。1時間がなんと短いことか。

エミ-ルジャックダルクロ-ズ研修所研修1日目

2008.10.29 エミ-ルジャックダルクロ-ズ研修所研修1日目 雨。朝食は6時半からだが、外は真っ暗で何も見えない。窓の外はレマン湖のはず。 杉本先生と同質Eちゃんと3人でバイキング。目移りするほどたくさんの料理から選んで食べる。パンとコ-ヒ-がとても美味しい。その場で焼いてくれるオムレツは、中の具をいろいろ選べて楽しい。 8:10ロビ-集合 遅刻気味なのはTさん。 今日だけ40人一緒に学校に行くが明日からは現地集合との事。 それにしても冷たい雨だ。湖をわたって行くときの風が冷たい。ああ手袋を持ってくるのを忘れていた。マフラ-は大正解。 トラム(路面電車)に乗り込む。ジュネ-ブの人は朝が早い。その代わり夕方はどの店も 午後6:40にはしまってしまうとか。5時過ぎまでの授業。夕方はショッピングにあまり時間を使えそうにない。 スリが多いと聞いていたが、仲間の一人がトラムの中でデジカメをすられる。途中全く気づかなかったとか。それにしてもその先生、あっけらかんと「おみごとよねえ。しかたないけど、ほんとにとられたわ。」とあっけらかんとしていたのには恐れ入りました! 8:45~研究所の先生方の温かい歓迎に感激。パンとコ-ヒ-(ネッスル~本場です)を振舞っていただき、学校スタッフを紹介していただきました。朝しっかり食べてきたのにチョコいりクロワッサンがおいしくてまたも食べてしまいました。また、一人一人に本やたくさんの資料をバックに入れてプレゼントしてくださり、またまた感激。でもすべてフランス語。さてこれらをどうすべきか。 9:50~5歳児レッスン見学 いきなりこんにちはと日本語でおまけにタ-ティティタ-とクラップしながら言ってくれました。とにかくかわいい。レッスンの詳しい内容は支局でおろすとして、担当の先生がおっしゃったことから抜粋で書きます。 「ぼくにとって子どもたちはみんな楽器です。今は一つ一つの楽器をチュ-ニングしているところなんです。」「からだを準備することはとても大切。整っていないからだを整えるのは、ちらかっているのを整理するのと同じ」「からだをあえて動かして動くことは、こういう時代だからこそとてもたいせつ」「子どもたちは聴く見るために静かであることは重要」「呼吸は中でも重要」「からだで早さがわかってから音符をみせなければならない」 「まず聴いて感じること。分析は一番最後」「4~7歳の子どもたちが難しいと感じないように教えることが大切」  どれもこれも響くことばかり。